1. Home
  2. Train Simulator
  3. 紹介と基本情報
  4. Train Simulator でできること

Train Simulator でできること

Train Simulatorの機能の概要を解説します。

列車の運転

ACS-64の運転席視点
ACS-64の運転席視点。UIも表示しています。

Train Simulatorで運転できるのは、電車だけではありません。気動車や電気・ディーゼル機関車、そして蒸気機関車の運転も可能です。旅客も貨物も入換もできます。

運転は用意されたシナリオにそって行うのが基本。旅客列車で時刻通りに列車を運行する、貨物列車を牽引して操車場で入換作業を行うなど、様々な状況を楽しめます。旅客駅では旅客列車の客が乗り降りし、貨物列車では貨車の積荷の積み降ろしができます。どのシナリオもプレイ時間が30分から数時間かかるよ、そんなに暇も時間もないよ、という方。途中でセーブ再開する機能もあるのでご安心ください。

シナリオに関係なく、車両と路線の起点・終点を選択してそのルートを走るだけというQuick Driveモードも用意されています。どこの国の車両を走らせることもできるので、ドイツのICEをアメリカの北東回廊で走らせたり、アメリカの貨物列車をイギリスの路線で走らせたり、ということも可能です。ただし電車や電気機関車の場合は非電化の路線を走れません。

車両と風景のシミュレーション

実寸縮尺の路線マップ

ドナー峠の急勾配
ドナー峠の急勾配を登るサザン・パシフィック鉄道の貨物列車。

Train Simulatorのマップは、距離の縮尺を実物に忠実な形で再現することが出来ます。

Grand Theft AutoやEuro Truck Simulator 2などでは距離をデフォルメした1つのマップが舞台になっていますが、TSの場合は「特定路線・特定区間の実寸縮尺のマップを独立していくつも追加できる」というシステムが採用されています。車両の性能も実物に忠実であれば、実物通りの区間を実物通りの所要時間で運行するという楽しみ方が出来るのです。

もちろん、線路の配線も実物に忠実な形で再現できます。多数の貨車が出入りする巨大な操車場、ダブルスリップポイントの連なる頭端式のターミナル駅・・・。そんな複雑な配線も過度なデフォルメをすることなく表現でき、その線路を通ることが出来ます。

車両や風景は3Dで描画されており、線路も勾配やカーブがしっかりと再現されています。走行中は速度に応じてジョイント音が、曲線区間では車輪のきしみ音が鳴り、勾配区間では上り坂で速度が落ち、下り坂ではしっかりと速度が上がってくれます。重量も設定されているため、重い貨物列車を牽引するとなかなか速度が上がりません。これも醍醐味です。

3D風景

DTGのTrain Simulatorは運転席だけでなく車両や風景を自由な視点で客観的に眺めることが可能であり、3Dの自由度を最大限に活かしたシステムとなっています。

例えば音楽館のTrain Simulatorは運転席からの実写風景の視点に固定されており、3DCG系でも電車でGO、BVEは運転席視点を基準にマップの生成が行われています。いずれも自列車の経路を再優先にしているので完全な一本道。「車両あってのインフラ」といったところでしょうか。

DTGのTSは逆に「インフラあっての車両」といってもいい設計であり、線路さえ繋がっていればポイントを切り替えたりしてくまなく散策することが出来るようになっています。自列車のドア開閉も車外視点にすればその動きを見れます。列車ごとに別のマップを作り直す必要もなく、総合的な「自由度」はこちらが圧倒的に高いといえる気がします。

車両は連結や切り離しもできます。雨や雪が降ると、運転操作次第で空転もします。SLや内燃機関車、気動車は燃料の概念があり、水や石炭、ディーゼル燃料の補給ができます。

脱線

脱線した395形ジャベリン
曲線区間で脱線した395形ジャベリン。

急カーブを曲がりきれなかったり、車止めや別の列車に衝突すると脱線します。対向列車を巻き込むような派手な事故であっても、車体は一切破損しませんし死傷者も出ません。

一度脱線してしまうと運転することはできなくなり、シナリオも「列車が脱線しました」のメッセージが出て終了になります。ダイアログが出てメニュー画面に戻される時と、右上にメッセージが出るだけで強制終了しない時とがあります。

初心者向けの習得システム

運転操作は複雑ですが、チュートリアルで運転方法や保安装置について学ぶことができます。TS2015ではチュートリアル専用のマップとして「TSアカデミー」が追加されました。

コンテンツの追加と制作

拡張性

路線や車両を追加可能で、公式ダウンロードコンテンツとしても多数の路線と車両が配信されています。また、ユーザーによる制作もでき、その数は有料無料を問わず多数存在します。

地域展開は欧米、特にイギリス、アメリカ、ドイツが中心ですが、世界中あらゆる国の鉄道ファンに親しまれています。もちろん日本の鉄道の再現も不可能ではありません。

言語は英語、ドイツ語を含む欧州7ヶ国語のみ。付属ツールを使い言語ファイル作成、差し替え等で多言語の追加ができます。アジア圏では中国語や韓国語は事例あり。日本語は2017年に入って当サイト内で公開に漕ぎ着けました。

コンテンツの追加

フリーアドオンのTGV Duplex
TGV Duplex。Railsim-fr.comにて無料でダウンロード可。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道
ダージリン・ヒマラヤ鉄道。UKTrainSimにて無料でダウンロード可。

収録されているコンテンツだけが全てではありません。Steamでは多くの路線・車両のアドオンがダウンロードコンテンツとして販売されているほか、ワークショップにはユーザーが制作したオリジナルのシナリオがあります。

DLCは高い!フリーのデータはないのか!という方もご心配なく。各国のユーザーによるコミュニティが充実しているのでフリーウェアのコンテンツも多数配布されています。英語をはじめ各地の言語で書かれていますが、機械翻訳でも十分ニュアンスがわかると思います。とはいえ、日本語ユーザーによる日本語のファンサイトがあるのが一番良いのですけどね。

コンテンツの自作とカスタマイズ

Google Mapのオーバーレイ 神戸駅付近
Google Mapのオーバーレイ。兵庫県神戸市の神戸駅付近の様子。
阪神電車の7861形
試作段階の阪神電車7861形。Blender等で出力。

あの路線がない、作りたい!という方のために、コンテンツを自作できるエディタ・ツールも用意されています。TS本体を起動すると列車編成のエディタと路線の作成・編集ができるエディタを使えます。車両の挙動やサウンドを調整できる外部ツールもあります。車両塗装の塗替えも可能です。

路線エディタではGoogle Mapの地図や航空写真の映像を取り込むことが出来るため、地図をなぞるような形で忠実なルートの作成が可能です。

他作品との比較

日本で列車を運転するシミュレーションゲームというと、多くの方は電車でGO!、音楽館のTrain Simulator、フリーソフトのBVE trainsimが思い浮かぶでしょう。

日本の鉄道シムは旅客列車、とりわけ電車の運転が重視されていますが、欧米の鉄道シムは機関車の運転を重視し、なおかつ旅客だけでなく貨物列車の運転もごく普通に楽しめます。車外からの視点やポイントの切替もでき、車両の入換作業もできます。